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2019年度ルネ鑑賞モニターレポート②「ランチタイム・コンサート 新緑のショパン!」

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5/22(水)ランチタイム・コンサート 新緑のショパン!に寄せられたルネ鑑賞モニターレポートを抜粋でご紹介します。

 

もし1日前だったならばこのコンサートに来る事を躊躇する人達も多かったのではないかと思うくらいの前日の大雨とは打って変わって、今日は晴天、日差しも眩しい昼時のコンサートに会場は自由席で満席、遠くから見て空席だと思って行っても、ご友人のために時間ギリギリまで席を確保される方、荷物を隣席に置いている方などがいらして席を探すのに少し苦労しました。開演時間も迫ってきた頃、私の困惑を見兼ねたのでしょう、親切な方が「ここも、あそこも多分(空席)」と指差し教えてくださいました。そこで2階最前列中央、両隣の方に空席であることを確認して座らせて頂きました。
本当に幸運でした。この席からは本日のチェロ奏者・笹沼 樹さんだけでなく、ピアニスト・酒井 有彩さんも、その指の動きまで見ることができる、絶好の場所でした。音響もよく、美しく調和したハーモニー、時には笹沼さんの息遣いも聴こえてきました。
前半、ガスパール・カサド(スペイン)、セルゲイ・ラフマニノフ(ロシア)、ガブリエル・フォーレ(フランス)、ダヴィッド・ポッパー(イタリア)など多彩な作曲家たちの曲では、太く力強い低音や切なく哀愁ある高音など笹沼さんの豊潤で深いチェロの音色を堪能しました。
このコンサートの見どころ(聴きどころ)は後半、ショパンのチェロ・ソナタ ト短調 Op.65 でした。約30分の超大作、ピアノは伴奏の位置付けではなく、チェロと協奏的であるため酒井さんのピアノを充分に聴くことができ(得した気分です)、二人の演奏の掛け合いにどんどん吸い込まれていきました。
「ショパンらしいメロディが所々に散りばめられている」と演奏前の笹沼さんの解説にあったように4楽章はそれぞれに繊細で美しく情熱的な作品で、最後は鳥肌が立つほどの感動でした。
プログラムは作曲家と曲名が書かれたシンプルなものでしたが、作曲家の出身国がわかったり「今回は珍しくドイツ出身の作曲家の作品がないのです」と、笹沼さんの解説があったので「ほうっ」と気づくこともありました。
ショパンについては4楽章まであることを記載して頂いてあれば、楽章の間で拍手される方も減ったのではないかと感じました。
ただし、巨匠、コバケンさん(小林研一郎氏)のコンサートでベートーヴェンの交響曲であまりにも素晴らしい第一楽章の演奏に観客の大多数が思わず拍手してしまった時に、「感極まったのでょうか、そんな時もあります。実は、楽章の間に拍手してもマナー違反ではなく、そういう時代もあった」と演奏後に話されていたので、今回のことも決して悪い事ではないのですが。
アンコール、ショパンのノクターン20番 嬰ハ短調 遺作 は ピアノだけの演奏とは、また一味違い、チェロの音色が心に染み入りました。
演奏ももちろんですが、解説が分かりやすく高身長で雰囲気のある笹沼さんと、声も容姿も可愛くて素敵な有彩さんのCD販売やサイン会があり、私だけでなく沢山の方がお二人のファンになったことでしょう。
最近、平日の昼間にコンサートを開催する楽団(新日本フィル、東京フィルなど)が増えてきています。高齢者の方々(と言うのは申訳ないほど若々しいのですが)が多く楽しんでいらっしゃるようです。
ルネこだいらの平日のランチタイムコンサートも今回みた限りでは平均年齢が高いようでした。
1時間のため途中に休憩がないのでトイレ問題も発生しない、値段も手ごろで500円、事前に予約しないので誰でも気軽にこられるとても良い企画だと思います。
さて演奏とは関係ありませんが、コンサート開演前30~40分前に小平駅におりましたところ、改札を出たところで「どっち?」「こっち?」「霊園じゃないほう?」と立ち止まられる方々が少なくありませんでした。そして南口に向かった方々は階段のところでまた立ち止まり「右?左?」と下りる側を悩まれて、混雑しておりました。地元の人々にとっては難ない事ですが、小平駅周辺ではない市内住民や市外からいらっしゃる方々にとっては、折角駅前に建っているルネですが見えにくくわかり難いようです。もう少し、駅から分かりやすく「ルネこだいらは、こちら」のような看板や案内が出来ないものかと感じました。
(50代女性モニター、2階席前方で鑑賞)

 

はっきり言って当方、ルネこだいらのことを少しナメていた。“ランチタイムコンサート”のたかだか1時間、もっとこじんまりしたものを想像していたのに、なんで大ホールなのだ?と。当日少し早めにと思い11時15分頃に行ってみると驚いた。すでに長蛇の列である。もちろんワンコイン500円ということもあろうが、大ホールはほとんど満員なのだ。当の笹沼氏も満足気に驚いていたように平日の昼間のこの人出、笹沼氏目当てなのか、クラシックの層が厚いということなのか、とにかく始まる前からそのことに驚かされた。
さて、チェロといえば、古くはカザルスからロストロポービッチ、ヨーヨーマー、ミッシャ・マイスキー、藤原真理 等々、それら名手の名前は聞き、その演奏も多少は聞きかじってはいたが、こうして生演奏でちゃんと聞くのは初めてだった。その演奏はというと、私などが評するのもおこがましいが、さすがに国際的に活躍されている人だけあって、洗練された緻密で上質のものだったと思う。ピアノの酒井さんとの息もぴったりで、プロというのはこんなものかと圧倒された。圧巻は、タイトルにもあるように30分に及ぶショパンのチェロソナタだったのだろうが、それはおよそ“新緑のショパン”とあるような、さわやかなものではなく、力のこもった情熱的なものであったと思う。しかしながらその感興を享受するには、こちら側の構えや勉強は、はなはだ不足していたということだろう。ようやくラフマニノフの曲や、アンコールのノクターンあたりが、まだわかりやすかった。ただ私としては、このように力を込めて演奏して来る相手に、力を込めての対峙を余儀なくされるという種類の音楽よりも、例えば木管アンサンブルのような、くったくのないあっけらかんとしたような気楽なものの方が好みである。
いずれにせよ、このような催しが33回も続いているのだということを思い知らされ、つくづくルネこだいらのことを侮っていたものだとその認識不足を恥じるのだった。
(60代男性モニター、1階席で鑑賞)

5/22 ランチタイム・コンサート 新緑のショパン!の詳細は、こちら